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そーすけさんの日々

ケイゾク/SPEC


「あの・・・犯人わかっちゃったんですけど。」

今 TBSでSPECというドラマがあっています。



SPECという ドラマ自体、そこまで興味があったワケではないんですが

このドラマ 1999年に放送された ケイゾクというドラマの続編なんですよね

ケイゾクというドラマの方を、以前から気になっていた為

これは、イイ機会だなと思い レンタル

ドラマ版 1~6巻(2巻だけ借りれなかった。)は、全部見て

残すところ、特別編 映画版だけになりました。


はっきり言って、私 このケイゾクの演出を手掛ける堤幸彦ってあんまり好きじゃないんですよね

同じ堤幸彦作品で、代表作ともいえる

トリックの1st 2stなんかは、かなりハマったりしたんですが

以降裏切られる事が多くって、安易にマンガ原作を映像化し 客から金をだまし取ってる

そういう感じの印象の監督に、変わっていきました。

ただ、このケイゾクは 中々良い出来となっており

1999年だから・・13年前という事を考えると かなり新しい試みをしたドラマだったと思います。



濱マイク的な?少し退廃な匂いの漂う 素敵な雰囲気のドラマだと思います。
(ちなみにこの話にでている 柄本明さん 東京にいた時知り合いだったんですよね・・・
 今では、好きな俳優さんの一人です。会ってみたいなァ・・・と思ったり
  ていうか息子同い年なんですが、フリージアの実写版に出てるんですよね。原作者会えたならウラヤマ。)


ただ・・・おもしろいんですが

トリックと似てるところがあって、突如現れる謎の人物で 不気味で シュールな笑いの演出をしたり
(いきなり包丁と生魚を持ったおじさんが、廊下に立ってるとか。お墓で、喪服の行列が歩いてるとか。)

ちょっと雰囲気にあわないかなと思うところがあります。

それと、トリックでは許せた とんでもトリック解説が 作品の雰囲気とあってない

トリックの一番凄いところは、あの陳腐で無理なトリックを許せてしまう雰囲気を作ってるところだと

私は思っています。

ただ、ケイゾクという作品でのあのレベルのトリックはちょっと納得できません

ほぼ、すべての話で納得できない部分があるのですが

今覚えてる範囲で1つ言うなら

被害者が殺害された部屋にきて、たくさんある電気のスイッチの中から一発で 部屋のライトをつけた

だから、その電気を一発でつけた そいつが犯人じゃないかと思ったという展開があったんですが

その前に、A(犯人)は、その人(殺害者)の家にいったことあるの?と聞き

Aは、うんと答えて 案内するんですよね

案内したという事は、家に来たことがあるワケだから 部屋の電気の場所知っててもおかしくないですよね

といったような 展開が多くって、ちょっと萎えてしまう部分があるんですよ

ただ、ケイゾクのキモは この捜査の推理話がメインではなく

後半の展開にあります。


そもそもケイゾクという作品は、未解決事件を管理する 警視庁捜査一課弐係という部署の物語で
(捜査継続中のケイゾク)

実質何も仕事をしていないお荷物部署に

キャリア組の柴田 純が研修として配属されたとこからはじまります。

新人ながら、天才的な閃きで事件を解決する 柴田。

そして、嫌々ながらも相棒的な役割になってしまった 真山 徹

この2人が、主人公で 序盤はどちらかという柴田視点で話がすすんでいくのですが



中盤になり、1話完結の少し変わった刑事ドラマだった話から

話の内容がガラっと変わります。

私生活で、誰かを監視をしていたりと 謎の多い部分を見せる 真山

話が進むにつれ、幻のようなモノを見るようになり 精神的な錯乱が見えてくるのですが

それが、はじまってからがこの作品の本当のスタートなのです。


真山には、かつて 妹がいたのですが その妹は少年たちに輪姦され

その行為を、ビデオに撮られ自殺

その犯行に及んだ少年グループは、疑わしきは罰せずの精神により 無罪となったのですが

何故か次々と自殺死亡

そのグループの唯一(正確には違うが)の生き残り 朝倉という人物を ずっと真山は監視していたのです。

この話が明らかになると、真山の精神はますます錯乱 虚構と現実の境目が曖昧になっていきます。


そして警察の内部非公式組織 SWEEPが登場

SWEEPという組織は、警察内部で不祥事を起こした人間を文字通り SWEEPする組織で

警察上層部、SWEEPは

真山は、その少年たちを自殺にみせかけ殺した。そして朝倉をも殺そうとしているという 認識をし

真山に警告をかけます。

SWEEPの一人 真山の後輩は「俺たちは、刑事だ」という

疑わしい人間を殺してもいいのか?と、問いかけます。

それに対して

真山こと 渡部篤郎が にやけながら 「ただの人間だよ」 と答えます。

この台詞 凄くしびれたんですが

この場面で、真山の本当の心情を理解する事になるんですよね

そして、ストーリーは

朝倉を追う 真山

真山を追う SWEEP

真実を追う 柴田

こういた図式の展開になっていきます。

物語の終盤。

真山は、

真実とは曖昧なモノ 真実などは存在しない

一番かんたんな完全犯罪は、人知れず殺し 山に埋めてしまえばいいと言います。
(自分が、SWEEPに殺され この事件の真実を闇に葬る覚悟ができているという事を言います。
同時に、自分と一緒にいたことにより 足を踏み込みすぎた柴田に対しての制止の言葉でもあるんです。)

それに対して柴田は

「真実は、いつも一つなんです。」 と返します。

このあと、テレビ版(だけみると)最終回は 悲劇的な結末をむかえるんですが

興味が沸いた方は、是非見てみて下さい

最後に、SPECに少し触れておきますが

SPECは、ケイゾクとは違い 犯人が超人で トリックを推理するというよりも

その超人の能力が、何かを 推理する作品みたいですね

まだ、私も1話しか見ておらず 2話を見れてないのですが

ぼちぼち見たいと思っています。

まあ、なによりも SPECよりも 残った特別編と映画版のが気になる 私なのでした。
by souhu090 | 2010-10-17 21:05 | 日記