暴れん坊 本屋さん
全3巻で、完結しています。
漫画家ですが、まだ稼ぎがたらず
本屋さんでもアルバイトをされている久世番子さんの自伝的漫画です。
本屋の裏側などが見れ、本屋でのバイト経験がない私としては
新鮮で、最初から最後までとても楽しむ事が出来ました。
・googleで2件しかヒットしない知名度
・男の人が恥ずかしそうに裏返しで、
レジに出したヘッチな本をわざと一度ひっくり返し、わざわざ表紙を確認する
(しかもその時の男の人のリアクションを見て、つやつやしてた・・!)
・読んでもないのにPOPをノリで書く、
(例、そんな夜更けにバナナかよ のPOP
夜更けにはバナナが似合う
エロチックな大人の愛、それはバナナ・・・)
・自分が書いた漫画を勝手に30冊注文して平積みに・・!
(その後、「売れねぇ新人漫画家の初コミックのくせに、
新刊台占領してお前は、尾●栄一郎か!」と激しいつっこみをいれられる)
・ハリーポッターの販売解禁にあわせて、朝5時から販売をはじめたが
お客はこず、一般ピープルから好奇の目で見られる・・・
・買ったはいいが怖いからという理由で、犬神博士(丸尾 末広)を
仲の良い店員に無理やりおしつける
・和田慎二の本を聞かれたのに、あたしンちを持ってくる
などなど、変わったエピソードで笑わせてもらったのですが、
一番、私がおもしろかったのは、
BLコーナーの話でした。
この漫画家さんの趣味からBL系の話はよく出てくるのですが、
現役、腐女子でコミック兼BL担当のハチさん(担当暦8年)
彼女の最近の悩みは、店舗でのBLの売り上げが、
鬼畜系、マッチョ系に偏っていること・・・
ハチさんの好きなジャンルは「王子さまモノ」なのだが、
(王子さまの話には、
8割の確立でオークションシーンがあって9割方、受けが出品されるらしい)
客のニーズに答えるということで、
ものっすごい濃いカオスなコーナーを作ってしまうハチさん・・・
それを見た、お客さんの反応
「見てよ、この本」
「うわきっつーていうかこの店揃いすぎ!?」
「店員の趣味なんじゃない~?アハハハ」
売りたい本と、売れない本は違う、そして何かを失ったハチさんなのでした・・・。